ゼーガペイン 第6話「幻体」

友人に勧められて、取り寄せたアニメ。「まずは6話まではガマンしてみて欲しい」とのことで、その6話「幻体」まで見ました。以下、ネタバレがありますので、amazonリンク以降をご覧になる場合はご注意下さい
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見始めてすぐに気がつく違和感。それは決して作画の荒さや演出の足りなさではなく、主人公がこの世界に感じている違和感そのものでした。物語が進んでいくと、主人公のとまどいと共に、その違和感はどんどんと大きくなっていきます

楽しい食事風景。心が揺れ動く美しい先輩や同級生。リアルなテレビゲーム。唯一本気を出す部活動の水泳・・・。どれもどこか夢を見ているようであり、空虚さは抜けません。主人公の描写だけではありません。人がいない街並み。ただ受けているだけの学校の授業。何か変なのです

唯一リアルに表現されているのが、心の痛み。殴られても、戦ってダメージを受けていても絵空事のようなのに、かつての仲間との軋轢や徐々に思い出してくる現実は、生々しいほど伝わってきます。それは、主人公だけでなく、他のキャラクターも同様でした。かけがえのないものを失ったとき。自分のミスで敵に決定的なアドバンテージを与えてしまったとき。登場人物が躍動するのは、心を痛めたシーンなのです。それが明確になったのが、第6話でした

そう気がついたとき、作品全体の雰囲気と、タイトルと次回予告のナレーションの単語がつながりました。このアニメが、心の痛みを通じてしか自分と向き合えなくなってしまった世界−是・我・痛み=ゼーガペイン−の物語であるという、実感が湧きました

そんな悲しい世界に、境遇に救いがあるのか。痛みを乗り越えた先に待っている未来は?先が楽しみなアニメです。引き続き、見ていきたいと思います